Blue Roses Garden > アキの話 > 第三話 ユキ

ユキ

「あれ、白河先輩……?」

 デパートのレディースファッションフロア、ウィンドウを覗きながら歩くボクの背後から聞き覚えのある声がかけられた。 ボクは今の自分の格好を忘れて、そちらに振り返ってしまう。 そこに居たのはボクの高校の後輩、山瀬祐樹君だった。

 ――ってヤバイ! 今のボクの服は白いフリルがあちこちについた黒いドレスに、黒いハイソックスと白いパンプス。 ボクは即座に視線をそらし、何気ないふりを装ってその場から離れようとしたけども、すでに手遅れだった。

「先輩、そんな格好で何を……」

 あう、完全にばれちゃってる。……仕方ない。

「山瀬君。ちょっと、今いいかしら?」

「え、あ、はい。ええっと」

「家まで来てほしいんだけど、かまわない?」

「あ、はい、かまいません」

 ボクは山瀬君の手をとると駅のほうに向かって歩き出した。 山瀬君は背が低いうえになんだか色素の薄い身体をしていて、普段から頼りない印象がある。 多分はたから見たら、気弱な男の子が女の子にリードされてるように見えるね、これは。

 電車に乗って、シートに座る。ボクと山瀬君の家までは二駅なのですぐだ。 山瀬君はこっちをちらちら見てくるけど、視線を返すとそっぽを向いたりうつむいたりして目をそらしちゃう。 うーん、引かれちゃったのかなあ……。

 駅から出ると、家まで歩かずにタクシーを使って急いで帰った。 今は通行人の視線を楽しんでられる気分じゃなかった。

「あがって。今誰もいないから、気にしなくていいよ」

「あ、はい、お邪魔します……」

 パパとママは一緒に出張で出かけてるし、ハウスキーパーの山田さんは今日はこない。 山瀬君を先に部屋に通すと、ボクはコーヒーとお茶菓子のクッキーを用意した。 カップにコーヒーをついで、クッキーをお皿に盛る。 カップとお皿をトレイに載せて、自分の部屋に向かった。

「おまたせ」

 部屋に入ると、山瀬君が部屋の中を見回していた。

「……珍しい?」

「あ、いえ、すいません。なんていうか、普通の部屋なんだなって……」

「ああ。ピンクの壁紙やカーテンで、ベッドには縫いぐるみがおいてあるようなのを想像してた?」

「あ、はい。すいません」

「別に謝らなくてもいいよ。コーヒーどうぞ」

「いただきます……」

 ボク達は無言でコーヒーを飲んで、クッキーをつまんだ。 ころあいを見計らってボクから切り出す。

「――聞きたいことがあるんでしょ?」

「ええっと、その、その格好は……」

「似合わないかな?」

「あ、いや、そんなこと、凄く似合ってます、けど」

「あは、冗談冗談。そう、いわゆる女装趣味ってやつ」

 本当は女装だけじゃ無いわけだけど、あんまり刺激を与えるのもなんなのでそこはぼかしておく。

「あの、いつから……」

「高校入る前から。それ以上はヒ・ミ・ツ」

 からかうつもりで可愛らしくしなを作ってあげる。山瀬君が赤くなった。……面白い。

「じゃあ、白河先輩は」

「アキって呼んで。この格好のときはアキよ」

 山瀬君の手をとって、両手で握り締める。 目を真っ直ぐに覗き込むと、山瀬君がさらに赤くなった。

 その後暫く話をして、衣装や小物、下着類までベッドに広げて山瀬君に披露した。 それを見る山瀬君の視線が妙に熱っぽい色を帯びている。

 ――これはひょっとして――

「ねえ、祐樹君」

 山瀬君の背中にもたれかかるようにして、耳元に囁く。 普段のように名字ではなく、名前で呼びかける。

「君も、着てみたくない……?」

「……え?」

「着てみたいんでしょう……?」

「……」

 山瀬君は答えない。でも、否定しないこと自体が答えだよね。

「脱いで」

 ボクがいうと、山瀬君は躊躇いがちに服を脱ぎ始めた。 シャツとズボンを脱ぎ、靴下も脱ぐ。 さすがにトランクスに手をかけた時には、戸惑うようにこちらの様子をうかがってきた。

「下着も」

 重ねて言うと、山瀬君はトランクスも下ろした。 ボクの前に全裸を晒した格好になる。

「まず下着からね」

 おとなしめの白いコットンショーツを渡し、穿くように促す。 次に、セットになったブラジャーをつけさせる。 背後に回って、ホックをとめてあげた。 最後に白い膝上のハイソックスをはかせる。

 キャミソールを着せると、ドレッサーミラーの前に立たせる。

「どう……?」

 山瀬君は真っ赤になりながら、鏡の中の自分を食い入るように見ている。

「祐樹君、はちょっと変か、ユキちゃんは可愛い下着のほうが似合うね」

 名前をちょっともじって、女の子の名前で呼んであげる。 祐樹君改めユキちゃんは、その呼び方を拒否しなかった。

「服の前にお化粧しよっか」

 ユキちゃんを勉強机の椅子に座らせると、机の上に化粧品を並べる。 近くでよく見ると色が白いうえにすべすべなお肌なので、ベースメイクは最低限ですんだ。 チークやシャドウ、ルージュも最低限にしてナチュラルメイクで仕上げる。 もう一度鏡の前に連れて行って、メイクされた自分を観察させる。

 次にユキちゃんに着せる服を決める。 可愛らしいタイプがいいんだけど、ボクの服だとサイズが合わない……。 結局ワンピースタイプの白いストレートなドレスにした。 ボディラインが出ない上にフリルやリボンだらけなので、多少サイズが合っていなくても何とかなる。

 ユキちゃんにドレスを着付けていく。 こうやって他人を着せ替えてると、着せ替え人形の楽しさがわかるね。 最後に襟と袖口をリボンで締めて、髪の毛を白いリボンで飾って出来上がり。

「どうかな?」

 鏡の前に立たせて、後ろから両肩に手を乗せて覗き込むようにする。 鏡の中のユキちゃんは、真っ白なお人形さんみたい。 本人の肌が色白なうえに、目や髪の色も薄いので全体的に白い印象になる。

「あの、これ、僕なんですよね……?」

「そうよ。とっても可愛いよ」

 ユキちゃんはぽーっとなって鏡を見つめている。 ナルシストの気でもあったのかな? 開放しちゃったかしら。

 そんなふうにユキちゃんを観察していたら、ユキちゃんがもぞもぞし始めた。 なんだか腰が引けたようになってドレスの前を両手でおさえてる。

「……ユキちゃあん、もじもじしてどうしちゃったの〜?」

 何がどうなったのかは察しがつくけど、あえて意地悪に聞いてみる。 わかっちゃいるけど、というやつだよね。

「白河先輩、あの」

「アキって呼んでっていったでしょ」

「……アキ、先輩、あの、えっと」

「興奮してきちゃったんだ?」

「……はい」

「見せて」

「え……」

「スカートを自分で持ち上げて、下がどうなってるのか見せて」

「……はい」

 ユキちゃんは真っ赤になりながら、スカートを両手で摘み上げる。 裾を胸まで持ち上げると、ショーツが前から見えるようになった。 硬直したユキちゃんのペニスが布地を持ち上げ、テントを張っている。

「拒否しないんだ。本当は見てほしかったの?」

「……!」

 ユキちゃんは慌ててスカートを下ろすと、そのまま裾を両手で握って抑えた。 顔はうつむいて真っ赤、両足は膝をあわせてかすかに震えてる。

「だ〜め、ちゃんと見せて」

「でも……、僕……」

「ユキちゃん。私の言うことが聞けないの?」

 ちょっと語気を強めて言う。ユキちゃんは顔を上げると、上目遣いでこっちを見てくる。 ……そんないじめられた子犬みたいな目をされると、なんだか罪悪感があるなあ。 でも、ちょっといじめてみたくなるっていうか……。

「ユキちゃん」

 ユキちゃんの目をじっと正面から見て、無言で圧力をかけてみる。 ユキちゃんは暫く躊躇っていたけど、結局おずおずとスカートを持ち上げ始めた。 再びショーツが露出する。

「おちんちん大きくなってるね」

 ユキちゃんの前にひざまずき、ショーツに顔を寄せる。 ユキちゃんが腰を引こうとするのを、視線でとどめる。 ショーツのウェストに手をかけて引っ張ると、ペニスが頭をのぞかせた。 そのままショーツを膝まで下ろす。

 上を見あげると、ユキちゃんは目をギュッと閉じて顔をそむけている。 ボクはそーっと離れると、音を立てないようにバッグから携帯電話を取り出した。 レンズをユキちゃんに向けて、ペニスを中心にしてシャッターを押す。

 パシャッ!

 ユキちゃんが驚いたようにこちらを見た。すかさず顔までフレームに入れてもう一枚。

 パシャッ!

「先輩! 何してるんですか!」

「え? 記念撮影」

「やだ、消してください!」

「あとでね。さ、そのままベッドに座って」

「……きっとですよ」

 ユキちゃんはそのままよたよたと歩いてベッドに座った。 ボクは携帯をポケットに入れると、鏡をベッドのそばに持っていってユキちゃんの斜め前に置いた。 ユキちゃんから見ると右前になる。

 ボクはユキちゃんの前にもう一度ひざまずいた。 ベッドに手をついてユキちゃんのペニスに顔を寄せる、 ユキちゃんは逃れようとするけど、この姿勢では前後には動けないし横はボクが両手をついて塞いでいる。

 ユキちゃんのペニスの先っぽにキスをする。ユキちゃんがびくっとする。 舌を出して先っぽのそのまた先端をちろちろとなめると、ユキちゃんのペニスがビクビクと震えた。

 先っぽを半分だけ口に含み、唇ではさんで刺激する。 口の中では舌先を使っておしっこと精液の出口をぐりぐりしてあげる。

「アキ先輩、アキ先輩、アキ先輩……」

 ユキちゃんがうわごとのようにボクの名前を繰り返し呼んでいる。 両手はスカートの裾をギュッと握り締め、ぶるぶる震えている。

 ボクはいったんユキちゃんのペニスから口を離した。

「ユキちゃん、あれ見て」

 鏡のほうを指す。 ボクの位置からユキちゃんの顔が見えるから、ユキちゃんのほうからはボクがくわえているのが見えるはずだ。 ユキちゃんが鏡のほうを向いたのを確認すると、ボクはもう一度ユキちゃんのペニスをくわえた。

 今度は竿全体を口に含み、深いストロークで全体を刺激する。 先端がのどの奥に当たるまで飲み込み、雁首が唇の裏側に当たるまで引き戻す。 ユキちゃんからは、ボクの頭が激しく上下しているのが見えるはずだ。

「アキ先輩、僕、もう」

 ユキちゃんが切羽詰まった声を上げる。 ユキちゃんは周りを見るどころじゃなくなってるようだ。これはチャンス。 ボクは片手でポケットから携帯を取り出すと、レンズを鏡に向けてシャッターを切った。 自分の顔は写らないように、快感にのぼせているユキちゃんの顔はしっかり入るように写す。 ユキちゃんはまた写真をとられたのには気がついたみたいだけど、絶頂寸前でリアクションを起こせない。 後一押しでユキちゃんはフィニッシュしちゃうだろう。

 ……それもなんだかもったいないなあ。 ボクは再びペニスから口を離した。

「え……?」

 ユキちゃんが真っ赤にのぼせた顔をこっちに向けてきた。

「先輩、どうして……」

「ん? どうしたの?」

 片手でユキちゃんのペニスを握り、親指と人差し指で先っぽを刺激する。 竿は軽くタッチするだけにして、先っぽに刺激を集中させる。 そのたびにユキちゃんのペニスがビクビクするけど、先っぽだけでは最後までいけない。

「どうしたのかな〜?」

 言ってから舌を出して先っぽの裏側をひと舐めする。

「はっきり言わないとわからないよ〜?」

 親指と中指で先っぽをはさみ、人差し指で先端をぐりぐりする。

「……出させてください……」

「なにを? どこから?」

「……僕の、おちんちんから、精液、出させてください……」

 ユキちゃんが消え入りそうな声で言う。目はすでに涙ぐんでいて、涙がこぼれおちる寸前だ。 ……もうちょっと、いじめてもいいよね?

「まだ、だ〜め♪」

 ボクはそう言うと、床から立ち上がってユキちゃんの前に立った。 ユキちゃんの目の前にボクの腰がくる。

「……ねえ、見て。ボクもこんなになってるの」

 スカートを捲り上げ、ユキちゃんに下着を晒す。 ボクのペニスはショーツを突き破らんばかりにいきり立ち、 先っぽからあふれた液がショーツに透明なしみをつくっていた。

「……ユキちゃんの、せいなんだよ。責任、とってくれないかな……?」

 ユキちゃんはボクのペニスを前にして、どうしていいのかわからない様子でこちらを見上げてくる。

「……脱がせて」

 ボクがいうと、ユキちゃんは躊躇いがちにショーツに手をかけた。 前を引っ張ると、ボクのペニスが顔を覗かせる。 ユキちゃんがそのままショーツを引き下ろすと、先っぽから透明な液が滴り落ちた。

「アキ先輩、すごく、濡れてる……」

「うん。ユキちゃんのおちんちんをおしゃぶりしてたら、こんなになっちゃったんだよ」

 ショーツが足元まですとんと落ちる。ボクはそれを手にとると、ユキちゃんの目の前に広げて見せた。 ペニスの先端が当たっていた場所が、オトコノコの愛液で濡れて透き通っている。

「ほら、こんなに」

 ユキちゃんはそれを呆然と見ている。 オトコノコがオトコノコのペニスに興奮するというのが、信じられないのかな? それならそっちも教えてあげなくちゃね。 ボクは濡れたショーツをベッドに放ると、ユキちゃんの顔を両手でそっとはさんだ。 その前にボクのペニスを突きつける。

「お願い、お口でして」

 ユキちゃんは躊躇いながら舌を出す。 舌の先で恐る恐るボクのペニスに触れてきた。 先っぽだけを緩やかに舐め回す。

「もっと、激しく、して、お手々も、使って」

 ユキちゃんは両手をボクのペニスに添える。 力加減がわからないのか、添えているだけみたいな、撫でるみたいな、そんな愛撫だ。 それがまるで焦らされているようで、かえってボクの興奮を高める。

「舐めるだけじゃなくて、お口で、くわえてみて……」

 ユキちゃんの動きが止まる。こっちを見上げてくる視線が、怯えと躊躇いをふくんでる。 ……そんな目で見られると、もっといじめたくなっちゃうよ。

「……お口を開けて、ユキちゃん」

 ちょっとだけ語気を強めて言う。ユキちゃんはびくっと身をすくめると、おずおずと口を開けた。 ボクはそこにそっとペニスを入れる。 ユキちゃんが苦しくならないように、先っぽが舌に乗っかるあたりで止める。

「そのまま、舌を動かしてみて」

 そういわれても、舌をどう使えばいいのかまだわからないのだろう。 ユキちゃんの舌の動きはぎこちない。 舌の使い方を、順番にレクチャーしてあげなきゃね。

「最初は、キャンディーを転がすときみたいにしてみて」

 ユキちゃんの舌の動きが変わる。 それまでランダムにもぞもぞしていただけだったのが、ボクのペニスの先っぽを転がすような動きになる。

「そのまま、唇をすぼめて、強く吸って」

 ユキちゃんがボクのペニスを思い切り吸い上げる。 ユキちゃんのほっぺたがくぼみ、周りにあふれていた唾液が吸い込まれてはしたない音を立てる。 んっ、気持ちいいっ……。

 そこから、舌で先っぽをつんつんしたり、絡みつかせたり、竿全体を舐め回したりといった動作を順番にレクチャーする。 ユキちゃんは素直にボクの言うとおりに動いて、どんどんコツを飲み込んでいった。

 そうこうするうちに、ボクのペニスはそろそろ危険域。 このままだとユキちゃんのお口に出ちゃうかも。 そうなるとまずいので、ボクはユキちゃんの顔を離させる。

「あ……」

 ユキちゃんがなんだか残念そうな声を出した。 すかさず言葉でいじめてあげる。

「……もっとおしゃぶりしたかった?」

「……っ、ちがっ!」

「ユキちゃん、自分のおちんちん見てごらん」

 ユキちゃんは視線を落とし、驚愕した。 ユキちゃんのペニスは硬く張り詰め、先端から大量の液をあふれさせている。 こぼれた液は竿を伝って零れ落ち、睾丸と、ぴったりそろえられた太股を濡らしている。 自分が液をあふれさせていたことも、腰をゆすっていたことも、太股をこすり合わせていたことも気がついてなかったみたいだ。

「まるでお漏らしね」

 ユキちゃんは顔を上げない。 両手をユキちゃんのあごに添えて持ち上げると、涙が一粒零れ落ちた。

「……どうして泣くの?」

「だって、僕、男なのに、こんな……」

「男の子は、こんな下着をつけたり、ドレスを着たりしないよ?」

「でも……」

「貴女は祐樹君じゃなくてユキちゃんなの」

「……アキ先輩……」

「オンナノコがおちんちんにご奉仕して自分も気持ちよくなるのは、当然のことだよ」

 ボクはそのまま腰を折って頭を下げると、ユキちゃんとキスをした。 唇を合わせるだけでなく、舌を絡ませあい、唾液を交換する。 二人の顔が離れると、唇をつなぐ唾液の糸が伸びた。

「もう一度、アキがユキちゃんを気持ちよくしてあげるね」

 ボクはそう言うと、ユキちゃんの両肩をつかんだ。そのままベッドに横向きに押し倒す。 ユキちゃんは抵抗せず、ベッドの上に身体を丸めて寝転がる姿勢になった。 ドレスの裾はまくれ上がり、ショーツは膝まで下がり、お尻を丸出しにした格好だ。

 ボクもベッドに上がると、右手でユキちゃんの左足をつかんで持ち上げさせる。 そのまま左足からだけショーツを抜き取り、大きく開脚した姿勢をとらせた。 ユキちゃんの固くなって液を垂れ流すペニスと、小さくすぼまったアヌスがボクの前にさらされる。

 ボクは左手をユキちゃんのペニスに添えると、ユキちゃん自身の液をローション代わりにそっとしごく。 ユキちゃんは目を閉じて喘いでいて、こちらを見ていない。 ボクはそのまま顔をユキちゃんの股間に近づけると、お口も使ってペニスを愛撫する。

 そろそろいいかな……。

 ボクは右手をユキちゃんのお尻に近づける。 中指と薬指をそろえて、ユキちゃんのアヌスをそっとマッサージする。

「っ、ひゃあんっ!」

 軽く圧迫した程度なのに、ユキちゃんが凄い声を上げた。 背中がのけぞり、海老反のようになる。

 これはもしかして……。

「やだっ、先輩っ、どこっ、触ってるんっ、ですかっ……!」

 ユキちゃんが息も絶え絶えの声で言う。こちらを見てもいるけれど、視線にまるで力が無い。

「……ユキちゃんの、気持ちいいところ」

 そのまま今度は少し力を入れて、ユキちゃんのアヌスをぐりぐりしてあげる。 中指の指先部分でアヌスを刺激しながら、手のひら全体で会陰部全体を圧迫すると、 ユキちゃんがまた悲鳴をあげてのけぞった。

「ユキちゃん、ここが弱いんだ」

 暫くそうして愛撫してあげると、ユキちゃんの全身から力が抜けてしまった。 両足をだらしなく広げ、股間を思い切りさらけ出したまま喘いでいる。

 ボクはそれを見ながら、左手の手のひらにべったりついたユキちゃんの愛液を右手の指で掬い取った。 ユキちゃんのアヌスの周りに塗り広げると、ユキちゃんの両足がびくっと震える。 右手の中指にもたっぷり塗りつけると、右手をユキちゃんのお尻に向けて伸ばしていった。

 まず中指の先をアヌスの中心に当てる。 ユキちゃんの下半身がまた痙攣するけど、無視して右手に力を入れる。 中指が、第一関節まで潜り込んだ。

「んっ、くっ!」

 ユキちゃんが声を上げるけど、それは悲鳴じゃなくて嬌声だった。 苦痛を感じている様子はまったく無い。 そのまま指をさらに進めると、第二関節まであっさり入った。

「あっ、あんっ!」

 ユキちゃんのアヌスがきゅっと閉まり、ボクの指を締め上げる。 ボクは右手を左右にひねった。

「あっ、いやあ、それっ、やめてっ!」

 ユキちゃんの全身が痙攣した。アヌスが緩んだ隙に、ボクは右手を一気に押し込む。 中指が根元まで埋まり、右手のひらがユキちゃんの股間に密着した。 ユキちゃんは声を上げずに喘いでいる。

「……どう、ユキちゃん。ボクの指がユキちゃんの中にはいってるの、わかる?」

「やだ、先輩、抜いて、抜いてください……」

「気持ち悪い?」

「そんなこと、無いです、けど」

「お尻より、こっちのほうが好き?」

 左手でユキちゃんのペニスを握り、一往復だけしごいてあげる。 ペニスが震えるのに合わせて、ユキちゃんのアヌスが収縮した。

「どう? お尻は気持ち良くない?」

「……気持ちいいです……」

「……そうなんだ。ユキちゃんて、いつもお尻でオナニーしてたりするの?」

「っ! してません、そんなこと!」

「ふうん、そうなんだ。じゃあ、ユキちゃんのお尻は初めてなのに感じてるんだ」

「……!」

 ユキちゃんの顔がまた真っ赤になった。 ボクはそれを見ながら、ユキちゃんの中で中指を動かした。 ぐるっと回すようにして、ユキちゃんの弱そうな場所を探す。 やっぱり最初は前立腺からかな?

「いや、いや……」

 ユキちゃんは弱々しく繰り返すけど、逃げ出したりボクの腕を払いのけようとしたりはしない。 ボクは中指を前後にも動かして、指先でユキちゃんの中を探った。

 暫くするとアヌスの締め付けがゆるくなり、中指が楽に出入りするようになった。 ボクは指をいったん抜くと、左手で掬い取ったユキちゃんの愛液を人差し指にもまぶした。 拳から立てた人差し指と中指をそろえ、ユキちゃんの中に一気に挿入する。

「あんっ、ああんっ!」

 ユキちゃんのよがり声が上がった。 ボクは二本の指でユキちゃんの中を探る。 根元まで押し込んだり第二関節まで戻したりしながら、 二本をそろえて鉤型に曲げたり中で大きく開いたりしてあちこち刺激してみる。 そうやっているうちに、指二本でも楽に出入りできるようになってきた。 ユキちゃんのアヌスは、ちょっとならしてあげればどんどん柔軟になっていくようだ。

 さすがにこれ以上は先走りの液では無理がありそう。 ボクはいったんユキちゃんから離れると、サイドテーブルの引き出しからアナルローションを取り出した。 ローションを左手のひらに出して、右手の人差し指、中指、薬指にたっぷりまぶす。 三本の指を三角形にそろえると、そろそろとユキちゃんの中に押し込んでみた。 第二関節の手前あたりでいったん引っかかったけど、そのまま腕を一ひねりするとずるりと通過する。 指三本が、付け根まで飲み込まれちゃった。

「……いまどうなってるか、分かる?」

 指を動かしながら聞いてみる。さすがにほとんど動かせないね。

「アキ、先輩の、ゆびがっ、三本、はいって、ます……」

「そうね。 どう? お尻痛い?」

「……いたく、ないです」

「気持ち、良い?」

「……はい」

 ユキちゃんは消え入りそうな声で言った。

「……ねえユキちゃん」

 ボクは右手を引き抜くと、ベッドの上で膝立ちになった。 スカートを両手でたくし上げ、カチカチになったペニスをユキちゃんに見せつける。

「これを見て……。どう思う……?」

 ユキちゃんは絶句している。でもボクは、ユキちゃんが生唾を飲み込むのを確かに見た。

「すごく、大きく、なってます……」

「ユキちゃんのお尻いじってたら、ボクも凄く興奮しちゃったの」

 ユキちゃんの腰に跨って、ペニス同士をこすり合わせながらおおいかぶさる。 ユキちゃんの耳元に口を寄せて、小さな声で囁いた。

「……ユキちゃんに、入れたいな」

 ユキちゃんが息を飲んだ。そのまま沈黙してしまう。 ボクはもう一度囁いた。

「……駄目?」

「でも、そんな……」

「お尻の中を触られるの気持ちよくなかった?」

「……いいえ」

「ユキちゃんは気持ち良いこと嫌い?」

「そんなこと、無いです、けど……」

「じゃあユキちゃんはボクのこと嫌いなの?」

「そんなこと無いです!」

「じゃあ、どうして?」

「……だって、僕たち、男同士……」

 うーん、なんか違う感じなんだよね。何か他に隠してるっぽいっていうか。 ……ここはひとつ、体に聞いてみるとしますか。 ボクはユキちゃんのアヌスに自分のペニスの先端を押し付けた。

「ねえユキちゃん、さっきも言ったでしょ。今ユキちゃんはオンナノコなの」

 腰を回すように動かしてユキちゃんのアヌスをぐりぐりしてあげると、 ユキちゃんのアヌスが収縮を繰り返しボクのペニスを飲み込もうとするような動きをする。 でもボクは腰を進めず、ユキちゃんのアヌスにお預けをくらわせる。

「ほら、ユキちゃんのおまんこもおちんちん入れてほしいって……」

 ペニスをちょっとだけ進めて、先っぽが半分までめり込んだ状態にする。 ユキちゃんのアヌスがそれに合わせて緩んだところで、ボクはペニスを引き戻した。

「それにね、ボクも今は男の子じゃないんだよ。おちんちんが生えてるだけの、オンナノコなの」

「……僕も、先輩も、オンナノコ……?」

「そう。だから、男同士とか、気にしなくて良いんだよ」

 もう一度、ペニスでアヌスをつついてあげる。

「駄目?」

 ユキちゃんがボクの目を見つめてくる。ボクは真っ直ぐに見返した。

 かなり見詰め合ってから、ユキちゃんが目を閉じると顔をそむけた。 だめかな、と思ったら、ドレスの裾を握り締めて胸元までたくし上げた。 蚊の鳴くような声で囁く。

「……来てください」

 ボクは無言で準備をする。何か話し掛けたら即座に駄目になっちゃいそうだったから。 まずユキちゃんの腰の下に枕を押し込んで入れやすい姿勢を確保し、それから自分のペニスにスキンをつける。 スキンの上からアナルローションをまぶし、準備完了。 もう一度ユキちゃんの上におおいかぶさり、ペニスの先端をアヌスに合わせる。

「いくよ……」

 よくほぐした上になじませたせいか、ボクのペニスはほとんど抵抗なく飲み込まれた。 先端部は入り口をあっさり通過し、ユキちゃんの中におさまる。

「あんっ!」

 ユキちゃんが甲高い悲鳴を上げた。録音して聞かせたら、十人中十人が女の子の声だって言うね、これは。 そのまま押し進めると、するすると飲み込まれる。 あっさり先端がつきあたりまで行ってしまった。

「……全部入ったよ。どう?」

 聞いてみるけれど、ユキちゃんは答えない。はあはあと、浅い息を繰り返すだけだ。 ボクはためしに少しだけ引き戻すと、もう一度奥まで突きこんでみる。

「っ! ひゃん!」

 ユキちゃんがまた悲鳴をあげた。ボクはペニスをゆっくり往復させてみた。 一番奥を突くたびに、ユキちゃんが悲鳴をあげる。 うーん、一番の弱点は指じゃ届きにくいところでしたか。

 ユキちゃんの一番奥にある弱点を避けて、入り口やその直後のやわらかい部分を刺激してみる。 ユキちゃんにも少し余裕が戻ったようだ。 ボクの腰の動きに合わせてユキちゃんの腰が動き始めた。

 暫くそのままの姿勢で抽送を繰り返していると、ユキちゃんがうわごとのように何かを繰り返しているのに気がついた。 顔を寄せて、耳を済ませてみる。

「お姉ちゃん、お姉ちゃん……」

 ユキちゃんはひたすらそれを繰り返していた。ボクの腰の動きが止まる。

「先輩……? どうしたんですか……?」

「ユキちゃん……、お姉ちゃんって……」

 ユキちゃんの表情がこわばった。自分が声に出していたことに気がついてなかったらしい。

「ユキちゃん……」

 ボクはそれ以上言葉を続けられなかった。ユキちゃんが変わりに言葉を紡ぐ。

「……僕には、二つ上の姉がいるんです」

「……もしかして、初めてはそのお姉さんに貰ってほしかったとか……」

 ユキちゃんは無言で肯く。ボクは反射的にペニスをユキちゃんの中から引き抜こうとした。 ユキちゃんは両手でボクにしがみついてそれを止める。

「まって、いいんです。 ……お姉ちゃんは男の人が嫌いで、『男なんかとつき合う気は無い』っていつも言ってましたから。 まして実の弟なんて」

 ボクは言葉を返せない。それは躊躇うわけだよね……。

「……アキ先輩、お願いがあるんですけど、いいですか?」

「なあに? 何でも言って」

「……あの、今だけでいいんですけど、先輩のこと、『お姉ちゃん』って呼んでいいですか……?」

「……うん。ユキちゃんのことは、なんて呼べばいい?」

「ユキでいいです。呼び捨てにして下さい。この名前、気に入りました」

「分かったわ。――じゃあユキ、最後まで行くわよ」

「……はい、お姉ちゃん」

 ボクはペニスの抽送を再開した。 ユキちゃんの中をまんべんなく刺激し、時々一番奥に突き入れる。

「あんっ、おねえちゃんっ、そこっ!」

 ユキちゃんは思い切り大きな声で嬌声を上げる。さっきまでは押さえつけてたんだね。

「ほらっ、ユキ、どう、あなた、此処がいいんでしょう!」

 ボクも声に出してユキちゃんをせめる。ユキ、って呼びかけるたびにユキちゃんのアヌスがギュッとしまる。 一番奥をつつくと、ユキちゃんは全身をのけぞらせて快感に震える。

 突然ユキちゃんの全身が硬直し、がくがくと痙攣した。 ボクの首に回されていた両腕でしがみつき、両足がボクの腰を締め上げる。 ボクのおなかに、熱いしぶきがかかったのが感じられた。

 しばらくその姿勢のまま、ユキちゃんの絶頂が終わるまで待つ。 やがてユキちゃんの全身から力が抜け、ベッドにぐったりと横たわった。

「……ユキ、あなたいっちゃったのね」

「……うん、おねえちゃん、ユキ、いっちゃったのお……」

 ……涙に濡れた目で見返されると、むらむらと来るものがあるなあ。

 ボクはサイドテーブルから携帯を取り上げると、 ユキちゃんの顔からアヌスまでをフレームにおさめてシャッターを切った。

「いやあ、おねえちゃん、撮らないでえ……」

 ユキちゃんはそういうけど、全身の力が抜けていて動けないようだ。 ……もうちょっといじめてみよう。

「どうして? ユキのバージンブレイク記念よ。撮っておかなかったらもったいないじゃない」

 こんどは動画記録モードに切り替えると、ユキちゃんの胸からボクの腰が写るようにズームを調整して録画を開始した。 一番奥まで入ったまま腰をそっと動かすと、それに合わせてユキちゃんの腰も動く。 奥をつつくとユキちゃんの甘い悲鳴が上がり、ペニスから精液がとろりとこぼれた。 ……一度に10秒しか記録できないのがもったいない。機種更新すればよかった。

「ユキのお尻は素質が会ったのね」

「素質……?」

「初めてでいけるなんて、凄いわよ。 お姉ちゃんだって、最初は痛いだけだったし、お尻だけでいけるようになったのは一年ぐらいたってからなんだから。 ユキのお尻は、最初から立派なおまんこだったのね」

「……いや、いじめないで……」

「いじめてないわ、褒めてるのよ。ユキのお尻まんこは、最初からおちんちんを受け入れるためにあったのよね」

 などと言葉でいじめつつ、ボクの腰に合わせて動くユキちゃんを撮影する。 合計60秒分を録画すると、ボクはユキちゃんからペニスを引き抜いた。 ユキちゃんのアヌスはぽっかり開いた穴みたいになってる。 ついでにそこも撮影しておいた。

 さて後片付け。 まずスキンを外すと、ティッシュとウェットティッシュを使ってあちこちにとんだ精液やローションを拭う。 あー、ドレスにまでかかってる。またこっそりクリーニングに持ってかなくちゃ。 あ、シーツも洗濯しておかないとやばい……。

 一通り後片付けを終えるころには、ユキちゃんもクールダウンしたようだ。 ベッドから身体を起こすと、こちらに向かっていった。

「あの、お姉ちゃん、まだいってないよね?」

「うん。――ねえユキ、あなたのお口でいかせてもらえない?」

「……はい」

 ボクがベッドに座ると、ユキちゃんがその前にひざまずく。ちょうどさっきと逆の姿勢だ。 ユキちゃんは今度は躊躇い無くボクのペニスをくわえる。 そのまま激しく責めてきた。

「っ! くっ! ――ユキ、お姉ちゃんのおちんちん、そんなに美味しい?」

 ユキちゃんはいったん動きを止めると、ボクのペニスを離さないまま肯いた。 再び激しく動き出す。 ボクは何とか携帯を手にとると、ユキちゃんのフェラチオを録画した。 ああ、10秒しか撮れないのが……。

 ついにボクは限界に達した。ペニスの奥が収縮すると、たまった精液をたたき出す。

「くっ、あっ、ユキッ、ユキッ!」

 ボクはユキちゃんの頭を両手で押さえつけ、ペニスをのど奥に押し込んだ。

「んっ、んんっ、げほっ!」

 ユキちゃんははげしくむせ返るけど、こぼさないようにそのまま口で受け止めてくれた。 やがてボクの射精がおさまると、ユキちゃんはゆっくりとペニスから口を離す。 口の中に精液をためたまま、おろおろとした視線でボクを見てくる。 ……もうちょっと意地悪してもいいよね。

「ねえユキ、お口を開けて、中を見せて」

 ユキちゃんはほんの一瞬躊躇ったけど、素直に口を開けた。 目を閉じて顔を仰向かせ気味にする。 お口の中でボクの精液がプールをつくり、ユキちゃんの舌がそれに浸かっているのが見えた。 ボクはその姿を携帯のカメラに収める。 フラッシュとシャッター音で撮影されてるのは分かるはずだけど、ユキちゃんはそのままじっとしていた。

 ボクは携帯をおくと、ユキちゃんのほっぺたを両手ではさんだ。 そのままユキちゃんと口を合わせる。 ユキちゃんの口の中に舌を差し入れ、精液をかき回しながら舌を絡め合わせた。

 ユキちゃんの息があがってくる。 ボクはユキちゃんの口の中から自分の精液を思い切り吸い上げた。 驚いたユキちゃんが離れようとするのを、右手を背中に、左手を後頭部に回して押さえ込む。 ずるずると大きな音を立てて精液を吸い上げ、飲み干した。 ユキちゃんの口の中を舌を使って清める。 口の中を、届く限り舌を伸ばして舐め上げ、のこった精液を舐め取った。

 腕を緩めると、ユキちゃんはボクにぐったりともたれかかってきた。 全身の力が抜け、またも動けなくなっているようだ。

「キスだけでいっちゃったの?」

「うん、こんな気持ちいいの、はじめて……」

 そう言うと、ユキちゃんは声をあげずに泣き始めた。 右手でユキちゃんの背中を撫でてあげる。

「ごめんね、ユキちゃん。ボク、ついやりすぎちゃって……」

「あ、ごめんなさい先輩、そういうわけじゃないんです。 僕の方こそすみません、先輩のことお姉ちゃんなんて……」

「……それこそ、かまわないよ」

 暫くしてユキちゃんが落ち着くと、ボク達は後片付けをした。

 まず祐樹君にシャワーを浴びさせ、お化粧を落としてあげる。 二人ではいるとちょっと狭くて、作業がやりにくかった。 祐樹君がバスルームから出ると、ボクも身体を洗ってお化粧を落とす。

 ボクの部屋ではなくてリビングに移動すると、コーヒーを淹れなおして二人で一息ついた。

「……そういえば祐樹君、さっきの写真や動画だけど」

「!!」

 祐樹君が虚をつかれて驚く。あ、忘れてたのか。しまった、黙っておけばよかったかも。

「消してください! 今すぐ!!」

「まあまあ、その前に」

 ボクは携帯のメール画面を出すと、あて先を祐樹君のアドレスにしてメールを作成した。 フォトフォルダとムービーフォルダから、さっき撮ったのを選んで添付する。 送信。祐樹君のズボンのポケットで、携帯の着信音が鳴った。

 祐樹君は携帯を開き、メールの内容を確認した。 携帯を両手で持って画面を覗き込む祐樹君の顔が真っ赤になる。

「で、こっちは削除、っと」

 ボクの携帯のデータフォルダから、さっきの写真と動画を削除する。

「さてこれでデータはそっちにあるだけだから、祐樹君の好きにしていいよ」

 祐樹君は携帯の画面から目が離せない。あれじゃ消せないかもね。 間違って流出でもさせないといいけど。 まあボクの顔は写ってないからいいんだけど♪

「もうひとつプレゼントがあるんで、ちょっと待ってて」

 ボクは自室に移動すると、コットンのおとなしめのショーツとブラ、 キャミソールと膝上のハイソックス、それにリボンとヘアピンを二本ずつ紙袋に詰めた。 袋の口を折り返し、テープで止める。

 リビングに戻ると、祐樹君はまだ携帯の画面を見ている。 ……硬直してるのかな?

「祐樹く〜ん、おーい」

 声をかけると、はじかれたように顔を上げた。

「……そんなに気に入った?」

 祐樹君は顔を真っ赤にしたまま、うつむいて答えない。 冷静になってから見ると気恥ずかしいものだよね、自分の濡れ場って。

「これ、プレゼント」

「なんですか?」

「さっきと同じ、下着とリボン」

 祐樹君がまた硬直した。 なんかこう、「ビシッ!」とか「カキン!」っていう効果音が聞こえてきそうだ。 まずい、場を和らげないと……。

「お姉さんが男嫌いなんでしょ。案外女の子の格好で迫ってみたらうまくいくかもよ」

 祐樹君がそれを聞いて考え込むそぶりをする。 いや冗談を真に受けられると困るなあ……。 まあ石化が解けたんならいいか、とボクはのんきに考えていた。

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 後日この冗談のせいでとんでもないことになるとは、もちろんこのときは知る由も無かったのだ。

―了―