Blue Roses Garden > アキの話 > 第八話 ユキちゃんの日

ユキちゃんの日

 ユキちゃんがボクの手を引っ張る。

「お姉ちゃん、こっちこっち」

「ユキちゃん、そんなに慌てなくても部屋は逃げたりしないよ」

 ボクは苦笑しながら、ユキちゃんに引っ張られるままにラブホテルの廊下を進む。

 先日のアルバイトでボーナスにもらった無料宿泊券。 ボクとユキちゃんはそれを使って一番高い部屋を取った。 何でも、先日ユキちゃんとリカちゃんも泊まってみたそうだけど、すごくいい部屋だったらしい。

 ユキちゃんの先導で入ってみると、確かに内装も調度も凝っている。 小さなバーカウンターまであって、ラブホテルと言うよりは高級ホテルのスイートみたいだ。 もっとも、ひときわ目立つ巨大なベッドがこの部屋の用途をしっかり主張しているけど。

「ほらほら、このベッド、すっごくふかふかなんですよー」

 ユキちゃんが早速ベッドの上でごろごろする。

 今日のユキちゃんのボトムは黒のミニスカートなので、白とピンクの縞々が丸見えになる。 黒のニーハイソックスとショーツのあいだの太ももがまぶしい。

「ユキちゃーん、見えてる、見えてるよ」

 ユキちゃんの動きがぴたっと止まる。

 やっぱり恥ずかしかったのかな? と思ったら、ユキちゃんはうつぶせのままお尻をあげて、左右に揺らした。

「やーん、お姉ちゃんのエッチ〜」

 ふりふり。

 その仕草は、ドキッとするほど扇情的だ。 ボクは不覚にも、ユキちゃんのお尻から目が離せなくなった。

「お姉ちゃん、ユキのお尻、そんなに可愛い……?」

 はっとして視線を上げると、枕もとの大きな鏡の中のユキちゃんと視線があった。 可愛いお尻に釘付けの視線をしっかり見られていたようだ。

「……うん」

「……えへ」

 ボクはベッドに腰をおろし、ユキちゃんの顔を覗きこむ。 ユキちゃんはがばっと起き上がると、ボクの胸にすがりつくように抱きついてきた。

「……お姉ちゃん、いい匂い……」

「ちょっ、匂いかがないで!」

「どうして(くんくん)? とってもいい匂いだよ!」

「だって汗かいてるし。せめてお風呂に入るまで待ってよ」

 午前中映画を見て、お昼を食べて、午後はショッピングをしたりゲームセンターで遊んだりして、それからお夕飯を食べて。 一日中歩き回った体は、少なからず汗臭いはずだ。 それをかがれるのはさすがに恥ずかしかった。

「いい匂いなのに。じゃ、お風呂の用意しますね」

 そういうと、ユキちゃんはバスルームにはいっていった。 開けっ放しのドアからタッチパネルを操作する電子音が聞こえてくる。

 ボクはその間にバーカウンターの冷蔵庫を覗いた。 アルコールドリンクにしようかと思ったんだけど、リカちゃんから『ユキちゃんには絶対お酒飲ませちゃ駄目よ』と念を押されている。 でも、折角なんだから軽い物ぐらい飲んでみてもいいような気がする。

「ねえユキちゃん、低アルコールのドリンクもあるけど、どうする?」

「あ、ユキはノンアルコールでお願いします」

「そう? カクテルとか、スパークリングワインみたいなのもあるけど」

「……だって、寝ちゃったら時間がもったいないし……」

「?」

 よく判らないけど、とりあえずユキちゃんの希望通りにノンアルコールシャンパンを選んだ。 シャンパングラスに注ぐと、金色の液体と小さな泡が照明の光にきらめく。

「はい」

「あ、ありがとうございます」

 グラスを受け取りながらユキちゃんが笑う。

「じゃあ、乾杯しましょう、乾杯!」

「え、うーんと、なにに乾杯する?」

「え、えーっと、じゃあお姉ちゃんとユキの十六回目のデート記念に」

「ん、じゃあ、ボク達の十六回目のデートを記念して」

「乾杯!」

 かちん。

 グラスが打ち合わされ、ボクたちは冷えたノンアルコールシャンパンを飲み干した。 ちょうどそこにアラーム音が聞こえ、お風呂の準備が出来た事を告げる。

「あ、準備できたね。ユキちゃん一緒に入るよね?」

「はい、もちろん!」

 ボクたちは服を脱ぎ捨てると、連れ立ってバスルームに入った。 二人ではいっても十分な大きさの浴槽が目を引く。

 ユキちゃんが固形入浴剤を浴槽に放り込む。 それが泡を出しながら解けていくにつれて、浴室に花の香りが漂いだした。

「あ、なんかいい匂い」

「でしょう?」

 お互いの体をスポンジで(一部は素手で)洗う。

 ユキちゃんの手にしたボディスポンジが、ボクの腋の下を襲う。

「やっ、ユキちゃん、そこくすぐったい、くすぐったいよ!」

「お姉ちゃんの腋の下敏感〜」

 すかさず反撃。泡のたっぷり乗ったスポンジでユキちゃんの乳首をこすってあげる。

「やあん、おっぱいの先、スポンジでごしごししないでえ!」

「敏感なところだからね〜、丁寧に洗わなきゃね〜」

 そうすると今度はユキちゃんが反撃してくる。 ボディソープをまぶした手で、ボクのペニスをしごいてくる。

「くっ、うんっ、ユキちゃん駄目、おちんちんしごいちゃ駄目〜!」

「え〜、だって大事なところだから、素手で、石鹸たっぷりつけて、洗わなきゃ〜」

 ボクの再反撃。ユキちゃんをぐっと抱き寄せて、お尻に手をまわす。

「あっ、おちんちん、ぶつかってるっ、やあん、お尻ぐりぐりしないでえっ!」

「ここも大事なところだよー、素手で石鹸たっぷりつけて洗わなきゃねっ!」

 そうやってひとしきりじゃれあいながら汗を流すと、ボクとユキちゃんは花の香りのお湯につかった。 鼻腔をくすぐる香りに、ボクはうっとりしてしまう。

「本当にいい香り……」

「この前リカさんとこの部屋泊まったときに、これ使ったんです。 それでお姉ちゃんにも是非使ってみて欲しいなって」

「うん、ありがとう」

「えへへ……」

 それからしばらくは、無言でお湯につかる。 身動きするたびにお湯がちゃぷちゃぷいう音だけがバスルームに響いた。

 お風呂から出てバスローブに身を包み、ボクたちはもう一度シャンパンを飲んだ。 体に水分が補給されていくのがわかる。

 ふとユキちゃんをみると、潤んだ目でボクをじっとみている。

「……お姉ちゃん、あの」

 続きをいわせずに、ボクはユキちゃんの唇を奪った。

 今日は月に一日だけのユキちゃんのための日。 明日の朝まではボクはユキちゃんの恋人。 だから、今日のボクはユキちゃんの望みを何でもかなえてあげる。 言葉に出せない願いも、全て。

「ねえユキ、ベッドに行こう?」

「……はい、お姉ちゃん」

 ボクはユキちゃんの手をとってベッドにいざなう。

 ベッドに座って改めて向き合う。ユキちゃんのほっぺたは、お酒をのんだみたいに赤くなっている。 あのシャンパンはノンアルコールだったはずなんだけどなあ。

 両手をユキちゃんの頬に当て、ゆっくりと顔を近づける。 ユキちゃんは目を閉じて、顔を仰向かせて待ち構えている。

 唇同士が触れ合う。 そのままボクの舌はユキちゃんの口の中に侵入する。 ユキちゃんの舌がそれを出迎え、二人の舌が絡み合う。 二つの舌は時にワルツのようにゆっくり、時にタンゴのように激しく絡み合いながら、お互いの口の中を舐め尽くした。

「っ、ぷはっ」

 とうとう息苦しくなって、ボクはユキちゃんからはなれる。 ユキちゃんはそのままボクの首筋にかじりついてきた。

 ユキちゃんの唇がボクの左の頚動脈をなぞるように降りていく。 ユキちゃんの右手がバスローブの左肩をはだけさせ、唇が鎖骨の上を通過する。 皮膚の薄いところを舐められる感触にぞくぞくする。

 ユキちゃんはボクのバスローブのウェストを解くと、ゆっくりと引きおろした。 ボクのお臍の上までが露になり、同時に腕が自由にならなくなる。

 ユキちゃんの唇がボクの左胸を襲う。 乳首が口に含まれ、強烈に吸引された。

「んっ……」

 そのまま、ユキちゃんはお口でボクの左の乳首を責める。 同時に左手でボクの右胸をいじり、右手を下に伸ばしてきた。

 くちゅっ、くちゅっ、ぴちゃっ。

 エッチな音が響き、三点責めがボクを容赦なく高ぶらせる。

「やあん、ユキ、激しい……」

 ボクは思わず悲鳴を上げた。 ユキちゃんはボクの胸から顔を離すと、子悪魔の笑みで言葉を投げかける。

「えへ、今日はユキが一生懸命ご奉仕しますから、いっぱい気持ちよくなってくださいね」

 ユキちゃんはそういうと、ボクをベッドに押し倒した。

「きゃっ!」

 ボクは正座の姿勢から、膝を立てて仰向けに寝転んだ体勢になる。 ユキちゃんが、ボクの両膝に手をかけた。

「お姉ちゃんのおちんちん、ユキに見せて……」

 ユキちゃんがボクの脚を割り開く。

 ボクの恥ずかしいところが、ユキちゃんの目の前に晒された。

「あ、もう、こんなになってる……」

 ボクのペニスは、もうすっかり臨戦体勢だ。 そして、その下の窄まりも、いやらしくひくついているのが自分で判る。

「……」

 ユキちゃんが言葉も無くそれを見つめている。

 ボクの方からはユキちゃんの顔は見えないけれど、ユキちゃんの視線をボクはペニスとアヌスで感じていた。

「……お姉ちゃん、どっちがいいの?」

「え……?」

「おちんちんと、お尻、どっちがいい……?」

 ユキちゃんは、アヌスでボクのペニスを味わうか、ペニスでボクのアヌスを味わうか決めかねているようだ。 ボクは少し考えて、ユキちゃんにいつもと違う経験をさせてあげようと思った。

「ユキのおちんちん、お姉ちゃんのお尻に頂戴……」

「……はい」

 ユキちゃんはサイドテーブル上のポーチを手繰り寄せ、中からローションの小瓶を取り出した。 ユキちゃんの指が、アナルセックス用のローションをボクのアヌスに塗りこむ。 ボクのアヌスが十分にぬめると、自分のペニスにそれをたらす。

「いくね……」

 ぐりっ。ずぶっ。ずぶずぶ。

 ユキちゃんのペニスがボクの中にはいってくる。

 つんつん。

 ペニスの先端が、ボクの背中側にある一番気持ちいいところをつつく。

「はんっ! そこっ、駄目え!」

「お姉ちゃん、相変わらず、ここがいいんだ……」

 ぐりぐり。

 ユキちゃんはそこを集中的に責めてくる。

 ボクはそれに反撃する。 肛門をぎゅうっと締め付けると、両足でユキちゃんの腰をはさむ。 その状態で、腹筋を使って腰をゆする。

「ああん、だめえ、お姉ちゃん!」

「あははっ、ユキ、おちんちんが、きもちいいでしょ」

 肛門を締めたり緩めたりを繰り返し、同時に脚を使ってユキちゃんの腰を押し込む。

「あっ、すごい、お姉ちゃんのお尻が、ユキのおちんちん食べてる!」

「ユキのおちんちん、とっても美味しいよ!」

「あっ、だめ、出ちゃうの、出ちゃう、出ちゃうよう!」

「出してっ、ユキの美味しいザーメン、お姉ちゃんのお尻にいっぱい飲ませて!!」

 ユキちゃんは必死になって腰を振っている。 ボクはその動きにあわせて、肛門を締め上げたり、いきんだりしてユキちゃんのペニスを刺激してあげる。 ユキちゃんはもういっぱいいっぱいのようだ。

「あっ、出るっ、出るっ、出ちゃいますっ!」

 とくんとくんとくん。

 ボクのおなかの中に、ユキちゃんの熱いほとばしりが感じられた。 ボクは腰の動きを止め、両足でユキちゃんの腰を自分の中に押し込む。 ユキちゃんは背中をのけぞらせながら、放出の快感に身を任せている。

 やがて、全てを出し切ったユキちゃんがゆっくりとボクの胸に倒れ込んできた。 ボクはそれをそっと抱きとめる。

「……ユキが、ご奉仕って、言ったのに。意地悪……」

「あはっ、ごめんね、ユキがあんまり可愛かったから、我慢出来なくなっちゃった」

「……お姉ちゃんの、意地悪」

「ごめんごめん。お詫びに、今度はお姉ちゃんがユキを気持ちよくしてあげるね」

 ボクはいったん体をおこしてユキちゃんからはなれた。 ユキちゃんがちょっと残念そうな、さびしそうな顔をする。

「そんな顔しないで」

 ボクはローションの小瓶を手に取ると、残りを確かめた。 まだ半分以上ある。

「ユキ、うつ伏せになって」

 ユキちゃんは素直にうつ伏せになる。 ボクはそのアヌスに、ローションをたっぷりと注ぎ込んだ。

「んっ、あん……」

 それが終わると、ボクはユキちゃんを横臥姿勢にさせた。

「いくよ……」

 ボクはその背後か、ゆっくりとユキちゃんの中にはいっていく。

「んっ、んんっ、はああ……」

 ボクのペニスの動きにつれて、ユキちゃんが悩ましい喘ぎを上げる。

 やがて、ボクのペニスは根元までユキちゃんの中に埋まった。 先端がユキちゃんの最深部にわずかに触れている。

 ボクはそのまま、両手を回してユキちゃんを抱きしめた。 そのまま身じろぎせずにユキちゃんを抱き続ける。

「……? あの、お姉ちゃん……?」

 ユキちゃんが不審そうな声をあげた。

「ユキ、ポリネシアン・セックスって聞いたことある?」

「いいえ……」

「挿入したらね、ほとんど動かないでじっとしてるの。 それで、そのまま何時間も繋がりっぱなしになるの」

「……」

「今夜はもうこのまま、絶対離れないよ」

 ボクはユキちゃんを抱き締める両腕に力をこめて、今の言葉を強調した。 ボクの胸がユキちゃんの背中との間でつぶれる。

 しばらくそのままでいると、ユキちゃんがもぞもぞと動き出した。

「……お姉ちゃぁん……」

「ん? どうしたの、ユキ?」

「お尻が、気持ちいいの、じっとしてるのに、すごく気持ちいいの……」

「あはっ、よかった。あんまり気持ちよくないって言われたらどうしようかと思った」

「気持ちよすぎて、ユキ、変になっちゃいそうなの。お願い、助けてえ……」

 どうやら、入れっぱなしで高まり続けた快感が、ユキちゃんの中で爆発寸前になっているらしい。 ボクは左手をユキちゃんのペニスに、右手を胸に伸ばしていった。

 左手でユキちゃんのペニスをつかむ。ユキちゃんのアヌスがぎゅっと収縮した。

 右手でユキちゃんの乳首をつまむ。ユキちゃんのアヌスがひくひくと痙攣した。

 ユキちゃんの耳にそっと息を吹きかける。ユキちゃんのアヌスが蠕動した。

「あっ、ああっ、あんっ、あああっ!」

 ユキちゃんが可愛い悲鳴を上げる。

 ボクはユキちゃんのペニスを柔らかくさすり、ユキちゃんの乳首をそっとなで、ユキちゃんの耳たぶをゆっくりと舐めた。

「ねえユキ、体の力を抜いて」

「えっ、でもっ、あっ、あんっ!」

「力を抜いてね、快感に浸るようにするの。自分が溶けちゃったつもりになって……」

 ユキちゃんの体から少し力が抜ける。

 そのうちだんだん力を抜くコツがつかめてきたのか、ボクが与える刺激にも激しい反応は返さなくなった。 声も、ゆっくりとした深呼吸のような喘ぎだけになる。

「……どう、ユキ? 慣れてきた?」

「すごい、気持ちいい、ほんとに、溶けちゃいそう……」

「そう……」

「お姉ちゃん、ユキ、なんだか、眠く、なってきちゃった……」

「うん、いいよ、寝ちゃって。一晩中、このまま抱いててあげる」

「お姉ちゃん……、大好き……」

 そう言うと、ユキちゃんはすうすうと寝息を立て始めた。 ボクはベッドの脇のリモコンを操作して照明を落とし、毛布を手繰り寄せた。 毛布をかけると、改めてユキちゃんを抱き締める。

 ボクの腕の中で、ボクのペニスに貫かれながら、ユキちゃんはこの上ない安らかな寝顔で眠っている。 ボクは心の中で『ごめんね』を繰り返しながら、ユキちゃんをそっと抱き締め続けた。

―了―

*** Next Morning ***

リリ -▽-)「うう〜ん…」
リリ -ω・)「ふあ、おはよう」
リリ ・▽・)「おはようございます……あん♪」
リリ ・ω・)「目、醒めた?」
リリ -▽-)「あんっ、よく、判らないです」
リリ ・ω・)「ん?」
リリ;-▽-)「だって、んっ、夢の中でも、あん、ずっと、つながりっ、ぱなし、だったからぁ……」
リリ ・ω・)「あはっ、夢の中のおちんちんと本物のおちんちんとどっちがいい?」
リリ //▽//)「……本物が、いいです」