僕達3人は、1Fの奥にあるリビングルームで家族会議を開いていた。姉ちゃんは紺色に小さな花柄が散りばめ
 られている浴衣姿になっている。
「…もう少しマシなの持ってきてよ」
「だって何が良いかわからなかったんだよ…それに、父さんも着せやすかったって言ってるからいいじゃ
 ないか」
「まぁ、怪我人に着せる服としては間違いじゃないな。」
 父さんはにこにこしながらPCをプロジェクターに接続している。
「お父さんまで…」
 姉ちゃんは頬を真っ赤にして照れながらぶつぶつと文句を言っている。まんざらでもなさそうだが、姉ちゃんは
 昔からこんな感じだから仕方がない。

「じゃ、手短に説明するぞ」
 父さんが簡単な図を交え、姉ちゃんの身体の状態を説明する。姉ちゃんはふんふんとうなづきながら聞いて
 いるが、正直僕には半分もわからない。そんなことよりも、姉ちゃんの身体が気になって仕方ない…。
 ふと姉ちゃんを見ると、長髪を結わえているせいでうなじがはっきりと見えている。和服とうなじ、そしてロボットの
 組み合せがこんなにエロさを醸し出すとは予想だにしていなかった。

「…という訳だ、わかったか?」
「私はいいけど、研司にはちょっと難しい話しだったかしら…研司?」
 姉ちゃんのうなじを見てぼーっとしていた僕は、後半の話しは殆ど聞いていなかった。
「う、うん!!全然わかんないや!」
「はぁ…」
 姉ちゃんが溜め息をつく。
「まぁ簡単にいえば、現時点じゃお手上げってことだ」
「最初からそういってよ…」
「とりあえず、父さんはこれからアメリカに出掛けなければならない」
「アメリカ?」
「そうだ、父さんはアメリカの大学と提携していてな…そこの設備を借りる算段をさっきとりつけたところだ」
「僕はどうすればいいの?」
「研司は陽子の面倒を見てやってくれ…アメリカで必要な材料とパーツを手に入れて戻ってくるまで、どんなに早くても
 四日はかかってしまうからな…」
「よ、四日も!?」
 思わず姉ちゃんと声を合わせて叫んでしまった。幸い、明日から世間は三連休だから、一日ぐらいだったらなんとか
 なるかとは思うけど。
「その間、陽子のサポートに必要な機材の場所をお前に教えるから、こっちにきてくれ」
「…わかったよ。姉ちゃん、ちょっと待ってて」
 僕は父さんの後をついて、研究室とその周りの設備を色々と見て回った。MGX2000のマニュアルやメンテナンスツールの
 簡単な使い方等、少し時間があればなんとかなりそうなところまでは理解することができた。

「いってらっしゃい」
「向こうについたら連絡いれるからな」
「うん、待ってるよ」
 研究所の前に停車していたタクシーは父さんを乗せると、急発進してそのまま街の方へ走って行った。

「…姉ちゃん、お待たせ」
 僕がリビングに戻ると、姉ちゃんがPCの画面を見ていた。PCのUSBポートからケーブルが伸び、それは姉ちゃんの
 浴衣の袖にそのまま入り、姉ちゃんの肩にある小さな制御装置へ繋がっている。
「どう? 上手く動かせる?」
「流石はお父さんだわ…即席で作ってくれたみたいだけど、腕を動かすイメージでマウスカーソルが動くわよ」
 姉ちゃんが微妙に腕を動かすと、それにつられるように画面のマウスカーソルが動く。PCが使えないのではいくら
 なんでも不便だろうと、父さんが出掛けるまえに即興で作った代物だ。
「父さん、一体何者なんだ…?」
「あら、研司って知らないの…? お父さん、ああ見えても博士号持ってるのよ」
「ま、マジ!!?」
 僕だけが知らなかった驚愕の事実。あんな変た…いや、怪しい人物でも博士号ってとれるのか。

「…僕も博士号、とれるかな」
「頑張ればなんとかなるわよ。お父さんも研司と同じで、中学校の時は成績悪かったらしいし」
「じゃ、今度の試験はまじめに勉強してみよう」
「なんでいきなりその気になったの?」
「そりゃ、姉ちゃんの身体を…」
 途中まで言いかけて、僕は慌てて言葉を切った。まずい…非常にまずい。
「…私の身体をどうするの?」
「だって、ほら、父さんだってずっと姉ちゃんの側にいる訳にはいかなくなるだろうし、そうなったら僕がさ、その」
「…要するに、私の面倒を一生見てく」
 今度は姉ちゃんが言葉を切った。手があったら口を押えていただろう(実際、腕はそんな動きをしていた)。

「姉ちゃん…」
「研司…」

 互いの顔を見て、赤くなったまま固まってしまう僕達。気まずい雰囲気のまま、時間は刻々と過ぎて行く。

 さっきの会話から一時間ぐらい経っただろうか。僕はMGX2000のマニュアルを読み、姉ちゃんはPCを一心不乱に
 眺めたままだ。姉ちゃんの腕が無いという事をのぞけば、いつもの光景である。

「…研司、のどが渇いたわ」
「僕もそう思ってたところだよ…父さんに言われた例のジュース、持ってくる」
 僕は父さんに言われた通り、姉ちゃん用の特別製ドリンクを研究室から持ってきた。
「父さんが帰ってくるまで、本当にこれだけでいいの?」
「うん、全身を循環してる液類の基礎成分が入ってるから…これを飲んでおけば、本当は何も食べなくていいの」
「そうなんだ…」
「でもね、やっぱり研司と一緒にご飯食べてる方がいいわ」
「どうして?」
「だって、味気ないんだもの」
「ふーん…どんな味がするんだろ」
「馬鹿、そんな事いってるんじゃないでしょ!」
「なんで怒るんだよ」
「…いいわよ、もう」
 姉ちゃんは何故かふてくされながら、テーブルの上におかれたカップを持ち上げようとした。
「あ」
「…ごめん」
 僕は無言でカップを持ち、姉ちゃんの顔の位置に持っていく。姉ちゃんはカップに口をつけ、味噌汁を啜るようにして
 ドリンクを一口飲んだ。
「美味しい?」
「まずくもないけど、美味しいとも言えないわね…」
「へぇ」
 ドリンクは薄い色がついたスポーツドリンクのようだ。臭いはしないし、粘り気も全くない。
「…飲んでみる?」
「え、僕にも飲めるの?」
「成分はスポーツドリンクと似たようなもんだし、人畜無害なのよ」
「じゃ…ちょっとだけいいかな」
 僕はそういって、カップに口をつけた。

(確かに殆ど味がしないな…こんなのしか飲んでなかったら確かに嫌な気分になりそうだ)

僕は舌の上でドリンクを転がしながら、姉ちゃんの方を見た。

(…なんでそんなに照れてるんだ?)

姉ちゃんは顔を真っ赤にして、僕と視線を合わそうとしない。数秒間考えた後、僕は重要な事に気がついた。

(あっ! こ…これって間接キスじゃないか…!!)

 姉ちゃんが口をつけた部分に、僕はもろに口をつけてしまった。僕はドリンクをごくりとゆっくり飲み干す。

「姉ちゃん…あの…」
「研司…」
「…」
「あのね…さっきのだと凄く飲みにくいから…その…口移しで飲ませてくれるかな」
 姉ちゃんは顔が真っ赤に染めながら僕に言った。
「く、くちうつし!?」
「…うん」
 いきなり何をいうんだこの人は。僕の顔は一瞬で沸騰し、脳の血液がいくらか気化してしまったように感じた。
「ほ、ほんとうにいいの?」
 あれ?僕は何を言ってるんだ…?
「…」
 姉ちゃんは黙ってうなづいた。おいおい、ちょっと待て僕! 相手は僕の姉だぞ! 落ち着け…!!
「じゃ、じゃあ」
 僕はドリンクを口に含むと、姉ちゃんの方を振り返った。姉ちゃんは目を閉じ、僕に向かって口を突き出している。
 そのまま僕も目を閉じ、ドリンクをこぼさないよう静かに唇を重ね合わせた。
「…」
「…」
 姉ちゃんの舌が、僕の唇に押し付けられた。僕は僅かに唇をひらき、姉ちゃんの舌先を迎え入れる。

 ちゅっ…ちゅくっ…

 僅かに音をたてながら、姉ちゃんがドリンクを吸い始めた。確かにこれなら、カップのドリンクを啜るよりはよっぽど
 ましだ…それに、お互いに相手を味わいながら楽しむことができる。
 やがて僕の口の中からドリンクがなくなり、姉ちゃんが口惜しそうに唇を解く。姉ちゃんの瞳は潤み、僕をじっと見据え
 ている。その目は”お代わり”と僕に無言で訴えているようだ…僕は小さくうなずき、カップのドリンクを口に含む。

 そして、再び唇を重ね合わせた。姉ちゃんが体を僕に擦り寄せてきたので、姉ちゃんがあまり動かなくてもいいように
 僕は姉ちゃんと胸を合わせた。姉ちゃんの柔らかい胸が、僕の胸に押し付けられてくる…。

 そんな事を繰り返している内に、姉ちゃんは1.5L入りのペットボトルのドリンクを全て飲み干してしまった。

 ドリンクを飲み終えてからも暫くの間、僕等は抱き合って互いの舌を絡め合っていた。相手の歯茎を舌で舐め合い、
 身体を密着させ、互いの身体の心地よい温もりを楽しんでいる。
「…研司」
 姉ちゃんが不意に唇を解いた。
「どうしたの?」
「あのね…」
 姉ちゃんが耳元で囁いた言葉に、今度こそ僕は仰天した。
「お…おしっこ!!?」
「ば、ばかっ!!そんなに大きい声で叫ばないで!!」
「ご、ごめん!」
 …思い出した。確か父さんが説明してたっけ…液体関係の成分を常に一定に保つため、人間と同じようなメカニズムで
 体外へ老廃物を排出する必要がある、と。
「トイレに…私をつれていってくれる…?」
 そう、姉ちゃんは一人では歩けないどころか、着替えることさえできないのだ。ということは…
「僕が…僕が…」
「…研司だからお願いしてるのよ…」
「わ、わかったよ…」
 姉ちゃんも顔を真っ赤にしながらしゃべっている。いくら身内とはいえ、中学3年生の弟に下の世話を頼むことになるなど
 想像さえしていなかったに違いない。僕は顔から湯気をだしながら、姉ちゃんの身体を抱えて車椅子に載せた。
「じゃあ、お願い」
 僕は赤面しぱなっしの姉ちゃんを載せた車椅子をゆっくり押し、トイレへと向かった。

「…ついたよ」
「さっき言った通りお願いね…」
 僕は姉ちゃんの言葉のまま、ロボットのようにぎこちない動きで姉ちゃんの下着を脱がせにかかった。浴衣の裾を
 たくしあげ、純白のパンツに手をかける。
「…」
 姉ちゃんは目をつぶってそっぽを向いたままだ。僕はいつのまにか荒くなっていた呼吸を気付かれないように押えながら、
 姉ちゃんのパンツを脱がせることになんとか成功した。僕の目の前で、姉ちゃんのあそこが露になる…。
「うわ」
 僕は思わず声を漏らしてしまった。昨日見た姉ちゃんのあそことは全然違う…少し赤みが差した白い肌、股間にある割れ目。
 生き生きとした肌が作り出す造形に、僕の下半身は昂ぶることを止めない。
「そんなに見つめちゃ、嫌…」
 いつのまにか姉ちゃんが僕の顔を見つめていた。
「姉ちゃんのあそこ…奇麗だ」
 嘘偽りのない本音だ。
「ば、ばかぁ…早く続きをしてよ」
「ご…ごめん」
 僕はここに来るまでの間、姉ちゃんと話した通りの手順を実行した。トイレのドアを先に開けておき、下着を脱がした姉ちゃんの
 太股を後ろから掴んで抱き上げ、そのままトイレに入る。その体勢は、赤ん坊におしっこをさせる母親そっくりだ。

「こんな感じでいいかな…」
 うちの便器は和式だから、姉ちゃんを抱えたままの体勢を保持する必要があった。姉ちゃんの身体を落とさないようしっかり
 抱えるのは、結構重労働だ。
「……んっ…」
 姉ちゃんの声が僅かに聞こえた次の瞬間、ちょろちょろという水音が姉ちゃん越しに僕の耳へ飛び込んできた。僕の目の前で、
 あそこを丸出しにした姉ちゃんおしっこをしている…そう考えると、僕の胸はどんどん高鳴って行く。ドキドキいってる鼓動が
 姉ちゃんに伝わってないか心配になる程だ。
「研司…終わったよ」
 姉ちゃんの声で我に返った僕は、あわててトイレの外へ出ようとした。
「待って!」
「な、なに?」
「…て…」
「聞こえないよ、姉ちゃん…もっと大きな声で言ってよ」
「拭いて…」
 僕の頭は噴火しそうになった。この状況で拭く場所といえば、あそこしかないじゃないか…。
「ほ、本当にいいの?」
「だってこのままだと、パンツが汚れちゃう…」
 僕は真っ白になりかけた頭をなんとか働かせ、姉ちゃんを膝の上に座らせるようにしながらゆっくりとしゃがみこんだ。姉ちゃんは
 股を大きく広げたままで僕を待ちかまえている。トイレットペーパーを適当な長さにちぎり、それを姉ちゃんの股間へ静かにあてがう。
「上すぎるわよ…もっと下」
「だ、だってそっちは…」
「お願い…」
 僕は姉ちゃんの言葉のまま、割れ目に沿うように指を動かした。薄いトイレットペーパーを通し、割れ目の形や方向がはっきりと僕の
 指に伝わってくる。
「そう…そこ…」
 僕は無意識に、指を前後に動かし始めた。
「…あっ…だめ…んっ」
 僕が指を動かすたびに、姉ちゃんはぴくっと体を震わせ、聞いた事もないような色っぽい声で喘いでいる。
「ハァ…ハァ…んンっ…ああ」
 姉ちゃんの呼吸が荒くなり、鼓動も早まっているのが判る。姉ちゃんのあそこは乾くどころか、どんどん熱く湿り始めている。手に
 していたティッシュペーパーはとうの昔に破れ、僕は直に姉ちゃんの割れ目を指でなぞっていた。
「姉…ちゃん」
 割れ目からとろりとした蜜のようなものが溢れてくる。それを掻き出すように指の動きを大きくしていく。
「んん…ん…あ…研…んっ…司…」
「姉ちゃん…大好き…だ…」
 僕は思わず指に力をこめ、割れ目の深淵に指を滑り込ませてしまった。
「ひゃあんっ!!」
 姉ちゃんは大きく身体を反らせ、悲鳴のような喘ぎ声をトイレに響かせた。僕はバランスを崩し、姉ちゃんもろともトイレの外へ
 倒れてしまう。廊下に上半身を出して倒れた僕の上で姉ちゃんは身体を器用によじらせて寝返りを打ち、顔を僕に近づけてきた。
「研司…研司っ!」
 姉ちゃんの浴衣は乱れ、共襟が大きくはだけて右腕の機械部分が丸見えになっている。右の乳房も浴衣からこぼれ落ちそうにに
 なっていたが、姉ちゃんはおかいまいなしに僕の唇を貪ってきた。
「んんっ!」
 自由に動かせない筈の上腕で僕の肩を抱き寄せ、舌をねじいれてくる。半ば強引な接吻に僕はなんとか応えようと、舌を吸いながら
 姉ちゃんの胸をひっつかんで揉み始めた。

(続く)

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