俺が高校から帰ってくると、母さんがいつものように玄関で俺を迎えてくれた。 「ただいま」 「おかえりなさい、弘樹。部活で疲れてるでしょ? お風呂わかしといたんだけど」 「ありがと、母さん…じゃあ先に風呂に入るよ」 「ご飯、用意してあげてるから」 「わかった」 たわいのない会話の中、俺は母さんの右膝に包帯が巻かれているのを見つけた。 「…それ、どうしたんだ?」 「あ、ああ…今日、買い物にいった帰りに自転車転んじゃったの…それで…」 はっきりいってうちの母さんはドジだ。自転車に乗るのは上手い方じゃないんだからあまり乗って欲しくないんだけど、 買い物に欠かせないっていって聞いてくれない。 「大丈夫なの? 医者にはいった?」 「うん、きちんと治療してもらって、包帯も巻いてもらったから、心配しないで」 母さんが笑顔で答えた。少し右足を引きずってるようにも見えるが、医者に言ったというなら大丈夫だろう。俺は 着替えを用意し、風呂場へと向かった。 「母さん…」 うちの母は自慢じゃないが、かなりの美人だ。今年で40を過ぎた筈だが、そんな風には全然見えない。俺が小学校 低学年まで一緒に風呂に入っててもらったときの、遠い記憶を思い返してみると、胸はかなりでかかったと思うし、 服の上からでもその形がはっきりと判る。その割に腰はきちんと括れてるし、お尻も胸に劣らず大きい…いわゆる グラマー体型とでもいうのだろうか? 以前、友達が家に来た時、『お前の母ちゃん美人だなぁ…彼女にしてもいいか?』 と聞かれて、冗談なのは判っていたがつい殴ってしまったことがあったっけ。そんなことを考えながら、身体を洗う為に 湯船から立ち上がった。 「…!」 俺の股間のブツが、天を向いておっ立っていた。誰も見ていない筈なのに、俺は思わず前かがみになってしまう。 「ったく、俺って奴は何考えてるんだよっ!」 最近、母さんの事を考えてるとこうなることが多くなった。母親に欲情するなんて最低の男だ…と思いつつも、母さんの 胸やお尻に目を奪われてしまうこともある。一回目があったことがあるが、母さんは特に気をとめることもなく普通に 話しを続けてたっけ。あれって絶対ばれてるよなぁと思いつつ、俺は風呂を上がった。 「弘樹、ご飯できてるわよ」 「わかった、着替えたらすぐいくから」 そんな俺の複雑な思いは、風呂場を出てすぐに臭ってきた晩ご飯の香りにかき消されてしまった。その後はいつもの ように飯を食い、寝床に入る。きっとまたいつものように朝が来る…そう思っていた。 「弘樹、ごめんね…母さん、いかないとだめなの」 「いくって、どこだよ」 薄暗い部屋で、俺は母さんと向き合っている。 「私…本当は、あなたの母親じゃないのよ」 「そんな…下手な嘘つくなよ!」 「ほら、おむかえが来たわ」 いつのまにか母さんの両脇に、黒いスーツを着た男が立っていた。男達は母さんの両脇を抱えると、そのまま ふわりと浮かび上がる。 「じゃあ、元気でね…ちゃんと朝ご飯は食べるのよ」 「ちょっと待ってくれよ!! 母さん!! 俺、母さんにまだ言ってないことが…」 俺は必死で手を伸ばしたが、もう母さんには届かない。母さんの姿がどん小さくなり、虚空に吸い込まれて行く。 「母さん、俺は…俺はっ!!」 天井に手を突き出していた俺は、自分の部屋のベッドに寝ていた。 「…夢か」 身体を起こし、ベッドから立ち上がる。 「また嫌な夢を見ちまった」 ここ一ヶ月、2〜3日に一度この夢を見るようになっていた。母さんが俺のもとから離れて行く夢だ。 「…マザコンじゃあるまいし、冗談じゃねぇ」 額に手を当ててみると、随分と寝汗をかいていた。時計を見ると、AM3:30…下着も汗で濡れていたので、仕方なく 着替えることにする。咽もカラカラに乾いていたが、あいにく部屋においていた清涼飲料水のペットボトルは空っぽだ。 「仕方ない、台所にとりにいくか」 俺は自分の部屋を出て、廊下を歩いて行った。階段を降りて、台所に入ろうとしたところで俺の足は止まった。 「母さん?」 母さんの部屋の扉が、ほんの少しだけ開いていた。部屋の隙間から、こうこうと明かりが漏れている。 (こんな時間に何をやってるんだ?) 少し興味をかられた俺は、ばれないように扉へ近づいた。扉の隙間からは明かりだけでなく、何やらカチャカチャと 音が聞こえてきている。 (…?) そっと扉の隙間から中を覗いた瞬間、俺の目に信じられない光景が飛び込んできた。 母さんは机の上に置かれた、人形の足を必死で弄くっていたのだ…それだけではない、問題は椅子に腰掛けている 母さんの下半身だ。スカートを脱いだ母さんの下半身には、右足がついていなかった。 「やれやれ、ちょっと転んだだけだったのに…こんな大掛かりになるなんて」 机の上に置かれた右足は、膝から下がばらばらになっていた。膝の関節部分には、TVで見たロボットのような部品が ついている。右足がついていたであろう部分からは、様々な色の配線や金属棒がはみ出している。俺の目は母さんの 行為に釘付けになってしまった。 「さて、これで治った筈だけど…」 見た目は人間と変わらない状態に戻った右足を手にとり、母さんは下半身の配線をつないでいく。 「これでスイッチを入れて……あっ…んくぅ…んっ」 ヘソの辺りから伸びた線の先についていた手帳サイズの装置を弄った瞬間、母さんは身体を小刻みに震わせたのだ。 そしてその艶めかしい声を聞いた瞬間、俺は自分の身体が少し熱くなりだしたのを感じた。 「ふぅ、なんでいつもこんな声が出ちゃうのかしら…弘樹に聞かれたら言い訳できないしなぁ」 ぶつぶつと自分の身体に文句を言いながら、母さんは自分の身体に右足をはめ込もうとしている。が、中々上手く 股関節がはまらないようだ。 「やっぱり椅子に座ってたら上手くいかないわ」 そういうなり、母さんは椅子から少し身体を浮かせ、左足だけで器用に床へ座り込んだ。 「よいしょ…っと」 母さんはこちらへ身体を向けると、足を大きく開いた。 (う、うわ…) 俺は思わず声が出そうになった口を慌てておさえた。何故かって…その…母さんはパンツを履いてなかったから。 短めの陰毛が隠し切れない、母さんの股間のアソコが丸見えになっているのだ。母さんは扉から離れた所に座って いるので細かいところまで見えないが、ネットで見た裏画像と殆ど同じような割れ目が俺に向かって突き出されている。 しかし、その割れ目の隣りには機械部品…母さんが普通の人間ではない証拠までもが一緒に見えていた。 「…これでOKかな」 やがて右足を装着し終わった母さんは立ち上がり、しゃがんだり立ち上がったりして足の具合を確かめている。 身体を大きく動かす度に胸が揺れているのが見えたのと同時に、俺は自分のブツが今までにないぐらい巨大化して いることを自覚した。母さんは俺に気付くこともなく、いそいそと下着を履いている。その様は、先程まで右足を外して いた…そう、ロボットであるような面影はまったくない。 (…くそっ!!) 俺はそのまま、自分の部屋へ逃げるように戻って布団に潜り込み、必死で目を閉じた。しかし、母さんのあの姿が どうしても頭の中に浮かびあがり、股間のブツもいきり立ったまま静まらない。俺は結局その夜、一睡もできなかった。